「ビールをたくさん飲んだから水分は足りているはず」「コーヒーを何杯も飲んでいるから大丈夫」――実は、こうした飲み物の多くは水分補給になりません。飲み物によっては、かえって体内の水分を失わせてしまうものもあります。
本記事では、水分補給にならない飲み物とその理由、誤解されやすい飲み物の考え方、そして水分補給に適した飲み物と1日の目安までを解説します。毎日の飲み物選びの参考にしてください。
なぜ「水分補給にならない」飲み物があるのか
どんな飲み物にも水分は含まれています。それでも「水分補給にならない」といわれる飲み物があるのは、水分と一緒に摂り込む成分が影響するためです。主な理由は次の2つです。
理由①:利尿作用で飲んだ水分が排出されやすくなる
アルコールやカフェインには利尿作用(尿の排出を促す働き)があるとされています。せっかく水分を摂っても、その一部が尿として排出されやすくなるため、水分補給の効率が下がってしまいます。飲み物の種類によっては、摂った以上の水分が失われることもあります。
理由②:糖分などの成分がからだの負担になる
糖分を多く含む飲み物を水分補給代わりに常飲すると、糖分の摂りすぎにつながるおそれがあります。水分補給は毎日・何度も行うものだからこそ、糖分やカフェインを含まない飲み物を基本にすることが大切です。
水分補給にならない・不向きな飲み物
ここでは、水分補給のメインにしないほうがよい飲み物を紹介します。いずれも「飲んではいけない」わけではなく、嗜好品として楽しみつつ、水分補給は別の飲み物で行うという使い分けがポイントです。
| 飲み物 | 主な理由 | 付き合い方 |
| アルコール(ビール・チューハイなど) | 強い利尿作用。かえって水分を失う | 飲酒中・飲酒後にあわせて水を飲む |
| コーヒー・紅茶・緑茶 | カフェインの利尿作用 | 嗜好品として適量を楽しむ |
| エナジードリンク | カフェインの利尿作用と糖分 | 水分補給とは別物と考える |
| コーラなど加糖の清涼飲料水・ジュース | 糖分の摂りすぎにつながる | 楽しみとして飲み、常飲は避ける |
アルコール(ビール・チューハイなど)
水分補給にならない飲み物の代表格がアルコール類です。アルコールには強い利尿作用があり、飲んだ量以上の水分が尿として排出されることもあるため、ビールをたくさん飲んでも水分補給にはなりません。むしろ、飲酒後は体内の水分が不足しやすい状態になります。
国土交通省の「健康のため水を飲もう」推進運動でも、飲酒中やその後は水分が不足しやすいタイミングとして挙げられています。お酒を飲む際は、あわせて水を飲むことを習慣にしましょう。
コーヒー・紅茶・緑茶・エナジードリンク(カフェインを含む飲み物)
コーヒーや紅茶、緑茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインには利尿作用があるとされています。飲んだ水分の一部が排出されやすくなるため、水分補給のメインとしては不向きです。
もちろん、嗜好品として楽しむこと自体は問題ありません。リラックスや気分転換として適量を楽しみ、水分補給は水やノンカフェインのお茶で行うという使い分けがおすすめです。
コーラなど加糖の清涼飲料水・ジュース
コーラをはじめとする加糖の炭酸飲料や果汁飲料は、のどごしがよく水分補給の代わりにしてしまいがちですが、糖分を多く含むため常飲には向きません。甘い飲み物を飲み続けると糖分の摂りすぎにつながるおそれがあります。
こうした飲み物はあくまで嗜好品と位置づけ、日常の水分補給とは切り分けて楽しみましょう。
「水分補給になる?」誤解されやすい飲み物の考え方
続いて、水分補給になるかどうか迷いやすい飲み物について、考え方を整理します。
緑茶・ウーロン茶・ほうじ茶|「お茶なら安心」とは限らない
お茶と一口にいっても、緑茶・ウーロン茶・紅茶・ほうじ茶などにはカフェインが含まれています。「お茶を飲んでいるから水分は足りている」と考えていると、思ったより水分が補えていないことも。水分補給を目的にお茶を選ぶなら、麦茶やルイボスティー、そば茶などのノンカフェインのお茶がおすすめです。
スポーツドリンク|水分補給にはなるが常用には注意
スポーツドリンクは水分と電解質を補える飲み物で、大量に汗をかく運動時や暑い環境では有効な選択肢です。ただし糖分を多く含む製品もあるため、日常の水分補給として常用するのは避け、汗をかくシーンに限定して活用しましょう。
炭酸水|無糖であれば水分補給になる
無糖の炭酸水は、成分としては水に炭酸ガスが加わったものなので、水分補給に活用できます。一方、加糖の炭酸飲料は前述のとおり糖分の面で不向きです。「炭酸水」を選ぶ際は、無糖かどうかをラベルで確認しましょう。
牛乳|水分補給というより「栄養補給」の飲み物
牛乳にも水分は含まれていますが、たんぱく質や脂質などを含むため、位置づけとしては栄養補給の飲み物です。水分補給の主役は水やノンカフェインのお茶とし、牛乳は食事や間食の一部として取り入れるとよいでしょう。
水分補給に適した飲み物と1日の目安
国土交通省の「健康のため水を飲もう」推進運動によると、私たちは普通に生活しているだけでも1日に約2.5リットルの水分を失っています。食事から摂れる水分(約1.0リットル)と体内でつくられる代謝水(約0.3リットル)を除くと、飲み物からはおおむね1.2リットル程度を補う必要があります。
基本は水|糖分・カフェインゼロで毎日飲める
水分補給の基本は、糖分・カフェイン・カロリーのいずれもゼロの水です。時間帯や体調を選ばずに飲めるため、日常の水分補給のメインに最も適しています。
なお、水の飲みやすさは硬度の違いで変わります。一般に硬度の低い軟水はクセが少なく、ごくごく飲みやすいのが特徴で、日本人には軟水の飲み口が馴染み深いといわれています。
麦茶・ルイボスティーなどノンカフェインのお茶
カフェインを含まないお茶は、日常の水分補給に活用できます。風味があるため「水だけでは続かない」という方の選択肢としてもおすすめです。
大量に汗をかくときはスポーツドリンク・経口補水液
運動や炎天下での作業などで大量に汗をかくときは、水分と電解質を同時に補えるスポーツドリンクや経口補水液が役立ちます。シーンを限定して取り入れましょう。
また、飲むタイミングも大切です。水分が不足しやすい次のような場面では、コップ1杯(約200ml)程度を目安にこまめに補給しましょう。
- 起床時・就寝前
- 運動の前後・途中
- 入浴の前後
- 飲酒中・飲酒後
- 夏場の外出時・屋外作業時
毎日飲む「水」の質にもこだわるなら|水の種類と海洋深層水
水分補給の基本が水だとすると、次に気になるのは「どんな水を選ぶか」です。ひとくちに水といっても、水源や製法によっていくつかの種類があります。
| 種類 | 主な水源・製法 | 特徴 |
| 水道水 | 河川水・地下水などを浄水処理 | 法令に基づく水質基準で管理され、安価で手軽に利用できる |
| ナチュラルミネラルウォーター(天然水) | 特定水源の地下水 | 採水地によってミネラルの構成や硬度が異なる |
| RO水(純水) | 逆浸透膜(ROメンブレン)でろ過 | 不純物とともにミネラルもほとんど除去される |
| 海洋深層水 | 水深200m以深の海水を取水し脱塩処理 | 低温で清浄性が高く、ミネラルバランスに特徴がある |
どの水が良い・悪いということではなく、用途や目的によって適した水は異なります。価格や入手のしやすさも含めて、自分の生活スタイルに合う水を選ぶことが大切です。
海洋深層水という選択肢
海洋深層水とは、一般に水深200メートルより深い層から取水される海水のことです。太陽光が届かない深海では表層に比べて水温が低く保たれ、清浄性が高いことが知られています。
出典:海洋深層水利用学会
海洋深層水の原水には、海水と同程度のおおむね3.4%前後の塩分が含まれていますが、市販の海洋深層水飲料は、逆浸透膜や電気透析などの脱塩処理を経て、食品衛生法に基づく清涼飲料水の規格に適合した状態で流通しています。
硬度は製品ごとの調整によってさまざまで、硬度の違いで飲み口は変わります。例えば、伊豆赤沢沖・水深800mから採水された「Body Friendly Water」は、硬度40mg/Lの軟水に仕上げられた海洋深層水100%ボトルドウォーターで、クセがなくやわらかい飲み口が特徴です。毎日の水分補給の相棒として取り入れやすい選択肢のひとつといえるでしょう。
水分補給にならない飲み物に関するよくある質問
最後に、水分補給にならない飲み物についてよく寄せられる質問にお答えします。
Q1. ビールで水分補給はできますか?
できません。アルコールには強い利尿作用があり、飲んだ量以上の水分が排出されることもあるため、ビールを飲むほど体内の水分はむしろ不足しやすくなります。飲酒の際は、あわせて水を飲むことを心がけましょう。
Q2. コーヒーを飲んでいれば水分は足りますか?
コーヒーだけで水分補給を済ませるのはおすすめできません。カフェインには利尿作用があるとされるため、水分補給のメインには不向きです。コーヒーは嗜好品として楽しみ、水分補給は水やノンカフェインのお茶で行いましょう。
Q3. 無糖の炭酸水は水分補給になりますか?
なります。無糖の炭酸水は水に炭酸ガスが加わったものなので、水分補給に活用できます。ただし、加糖の炭酸飲料は糖分を多く含むため、水分補給の主役には向きません。
Q4. 水分補給に最も適した飲み物は何ですか?
糖分・カフェイン・カロリーのいずれもゼロの水が基本です。飲み物からはおおむね1日1.2リットル程度を目安に、のどが渇く前にこまめに補給しましょう(国土交通省「健康のため水を飲もう」推進運動より)。
ご注意ください
本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断・治療を行うものではありません。体調に不安がある場合は、医師などの専門家にご相談ください。
まとめ|迷ったら「水」でこまめに補給を
アルコールやカフェインを含む飲み物、糖分の多い清涼飲料水は、水分補給のメインには向きません。嗜好品として楽しみつつ、日常の水分補給は糖分・カフェインを含まない水を基本に、1日およそ1.2リットルをこまめに補いましょう。
毎日たくさん飲むものだからこそ、水の質にこだわってみるのもおすすめです。伊豆赤沢沖・水深800mから採水した「Body Friendly Water」は、硬度40mg/Lでクセがなくやわらかい飲み口の軟水です。気になった方はまずお試しください。
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