「水をたくさん飲むと体にいい」と聞いて、水を飲む習慣を始めてみたものの、何がどう良いのかはっきりしない。美容や体型への効果をうたう情報も多く、どれを信じればよいか迷っている方もいるのではないでしょうか。
水を飲むことの一番の意味は、毎日失われていく水分を補い、体の働きを保つことです。この記事では、環境省や厚生労働省などの公的な情報をもとに、体の中で水が果たしている役割、水が足りなくなったときに起こること、よく見かける「効果」の情報の見極め方、そして毎日続けやすい飲み方とタイミングを解説します。
結論:水を飲む効果は「体の水分を保ち、体の働きを支えること」
水を飲む効果をひと言でいえば、体の水分を保ち、体の働きを支えることです。私たちの体は多くの水分でできていて、その水分は毎日少しずつ入れ替わっています。出ていった分を補わなければ、体の水分は不足していきます。
公的な情報から言えるポイントは、次の3つです。
- 体重の約60%は水分で、1日に約2.5Lの水分が出入りしている
- 水分が足りなくなると、のどの渇きなどのサインが現れ、熱中症などのリスク要因にもなる
- だからこそ、のどが渇く前にこまめに飲む習慣が大切
1日の目安やシーン別の飲み方など、水分補給の基本は関連記事「水分補給の完全ガイド|1日の目安・タイミング・シーン別の飲み方まで」でまとめています。
体の中で水が果たしている3つの役割
飲んだ水は、そのまま体を素通りして出ていくわけではありません。体の中で、栄養や酸素を運ぶ、体温を保つといった大切な役割を担っています。
体重の約60%は水分。血液・細胞の間・細胞の中に分かれている
環境省の「健康のため水を飲もう」推進運動のページでは、人の体の水分の内訳が体重比で示されています。血液が約5%、細胞の間が約15%、細胞の中が約40%で、合わせると体重の約60%にあたります。
| 体の中の水分 | 体重に占める割合 |
| 血液 | 約5% |
| 細胞の間 | 約15% |
| 細胞の中 | 約40% |
体の水分量は年齢によっても違いがあります。千葉県は、高齢者は若い人に比べて体内の水分量が少ないとしています。
栄養や酸素を運び、不要なものを尿として体の外へ出す
体の水分の一部は血液として全身を巡り、酸素や栄養素を運ぶ働きを支えています。環境省は、水分補給をしないでいると、脱水によって血液が濃くなり、酸素や栄養素の運搬や体温調節に重い障害を起こすことがあるとしています。
また、体の中で不要になったものは、尿として体の外へ出されます。千葉県のページでも、体の老廃物を排出する際にたくさんの尿を必要とすることが説明されています。
汗をかいて体温を一定に保つ
環境省の熱中症予防情報サイトでは、平常時は体温が上がっても、汗をかいたり皮膚の温度が上がったりすることで熱が外へ逃げ、体温が自然に調節される仕組みが紹介されています。
出典:熱中症の予防方法と対処方法(環境省 熱中症予防情報サイト)
汗のもとになるのは体の水分です。暑い日や運動するときに水分補給が欠かせないのは、汗で失った分を補うためです。
体の水は1日に約2.5L入れ替わっている
体の水分は、毎日出ていき、そして補われています。環境省のページでは、成人男性が比較的安静にしていたときの1日の水分の出入りが次のように示されています。
| 区分 | 内訳 | 1日の量の目安 |
| とり入れる水分 | 食事 | 約1.0L |
| とり入れる水分 | 体内でつくられる水 | 約0.3L |
| とり入れる水分 | 飲み水 | 約1.2L |
| 出ていく水分 | 尿・便 | 約1.6L |
| 出ていく水分 | 呼吸や汗 | 約0.9L |
※成人男性が比較的安静にしていたときの目安。とり入れる水分・出ていく水分とも合計約2.5L。体内でつくられる水とは、食べたものからエネルギーをつくる過程で体の中に生じる水のことです。
出ていった分は毎日補う必要があり、そのうち飲み水でまかなう分が約1.2L。これが「水を飲む習慣」を持つ意味です。必要な量は体格や活動量、季節によって変わります。
自分に合った1日の量の考え方は、関連記事「水分補給の目安はどれくらい?1日の量・回数・タイミングを解説」で詳しく解説しています。
水が足りないと体はどうなる?水分不足で起こること
水を飲む意味は、「飲まないとどうなるか」から考えるとよくわかります。体の水分は、少し足りなくなっただけでもサインが出てきます。
のどの渇きは、体の水分が足りなくなり始めているサイン
環境省は、のどの渇きは脱水が始まっている証拠であり、渇きを感じる前に水分をとることが大事だとしています。「のどが渇いたら飲む」のでは、すでに体の水分が足りなくなり始めているということです。
体調に異変を感じたときは
本記事は水を飲む習慣に関する一般的な生活情報の提供を目的としており、医学的な診断・助言を行うものではありません。めまいや強いだるさなど体調に異変がある場合や、水分がとれない場合は、早めに医療機関に相談してください。
水分不足は熱中症や脳梗塞・心筋梗塞のリスク要因にもなる
環境省は、体の中の水分が不足すると、熱中症や脳梗塞、心筋梗塞など、さまざまな健康障害のリスク要因になるとしています。
厚生労働省も熱中症対策として、室内でも外出時でも、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分・塩分、経口補水液などを補給するよう呼びかけています。
のどの渇きを感じにくい人ほど、意識して飲むことが大切
のどの渇きの感じ方には個人差があります。千葉県は、加齢によって暑さやのどの渇きに対する感覚が鈍くなるとしています。
仕事や家事に集中していて、つい飲み忘れることもあります。高齢の方の水分補給には特有の注意点もありますが、誰にとっても大切なのは「渇いてから」ではなく「渇く前に」飲む意識です。
自分では気づきにくい水分不足のサインは、関連記事「隠れ脱水とは?気づくためのチェックポイントと今日からできる対策」で詳しく解説しています。
「水を飲むと美容や体型にいい」は本当?よく見かける情報の見極め方
「水を飲むと見た目が変わる」「体型にいい」といった情報を見かけることがあります。しかし、公的機関の情報で説明されているのは、水分を補って体の働きを保つことの大切さです。水を飲むだけで見た目や体型が変わることを示す公的な根拠は、本記事で参照した情報の中では確認できませんでした。
公的な情報で語られているのは「水分を補うこと」の大切さ
環境省や厚生労働省のページが水を飲む意味として挙げているのは、水分不足を防ぐこと、つまり熱中症などのリスク要因を遠ざけることや、のどが渇く前にこまめに補給する習慣です。
水は特別な変化をもたらすものというより、体の働きを保つための「土台」と考えるのが自然です。
「飲むだけで〇〇」「〇日で変わる」といった断定には注意
SNSや広告などで「飲むだけで」「〇日で」といった表現を見かけたら、公的機関や学術論文など、根拠となる出典が示されているかを確認してみましょう。
体の状態や目的は人それぞれです。気になることがある場合は、医師や管理栄養士などの専門家に相談するのがおすすめです。
甘い飲み物の代わりに水を選ぶ、という考え方
水はエネルギーが0kcalで、糖分を含みません。ふだん清涼飲料水などの甘い飲み物をよく飲んでいる人は、その一部を水に置き換えるという選び方もあります。
お通じと水分の関係が気になる方は、関連記事「便秘と水分の関係とは?1日の水分補給の目安と朝コップ1杯の習慣」で詳しく解説しています。
水を飲む効果を活かす上手な飲み方
水を飲む習慣を無理なく続けるポイントは、のどが渇く前に・少しずつ・飲みやすい温度での3つです。具体的に見ていきましょう。
のどが渇く前に、コップ1杯をこまめに飲む
環境省は、のどが渇く前に水分補給を心がけることが重要だとしています。また、コップの水をあと2杯飲めば、1日に必要な水の量をおおむね確保できるとも説明しています。
例えば、デスクにコップや水のボトルを置いておく、休憩のたびにひと口飲むと決めておくと、飲み忘れを減らせます。
一度にたくさん飲まない。飲みすぎにも注意
まとめて大量に飲むよりも、回数を分けて少しずつ飲むほうが続けやすく、体にとっても無理がありません。短い時間に極端に大量の水を飲むと、体に負担がかかる場合もあります。
また、腎臓や心臓などの病気で治療中の方で、医師から水分のとり方について指示されている場合は、その指示に従う必要があります。
冷たい水・常温・白湯など、飲みやすい温度を選ぶ
水の温度は、体調や好み、季節に合わせて選べば大丈夫です。冷たい水が苦手な方や、体の冷えが気になる季節は、常温の水や白湯にすると飲みやすくなります。
白湯は、一度沸騰させたお湯を飲みやすい温度まで冷ましたものです。常温の水を選ぶときのポイントは、当サイトの別の記事でも紹介しています。
水分補給の基本は水。お酒や多量のカフェインは代わりにならない
環境省は、アルコールや多量のカフェインを含む飲み物は、尿の量を増やして体の水分を出してしまうため、水分補給には適さないとしています。また、砂糖や塩分などの濃度が高い飲み物は、吸収までの時間が長くなる点にも注意が必要です。
カフェインのとりすぎについては、農林水産省も注意を呼びかけています。お茶やコーヒーを控える必要はありませんが、水を基本に、ほかの飲み物は上手に組み合わせると考えるとよいでしょう。
飲みすぎのサインや注意が必要なケースは、関連記事「水の飲みすぎで起こることと注意点」で詳しく解説しています。
1日の中で水を飲みたいタイミング
環境省は、寝る前、起床時、スポーツ中及びその前後、入浴の前後、飲酒中あるいはその後、そしてのどが渇く前に水分補給を心がけることが重要だとしています。1日の流れに当てはめると、次のようになります。
| タイミング | ポイント |
| 起床時 | 寝ている間に出ていった水分を、コップ1杯で補う |
| 日中 | のどが渇く前に、コップ1杯をこまめに |
| 運動中・運動の前後 | 汗で失う水分を早めに補う |
| 入浴の前後 | 入浴中の汗に備え、前後にコップ1杯 |
| 飲酒中・飲酒後 | お酒とは別に水を用意して飲む |
| 寝る前 | 枕元に水を置き、数口ずつ |
起床時:寝ている間に失われた水分をコップ1杯で
寝ている間は水を飲まない時間が続きますが、その間も呼吸などで体の水分は出ていきます。起きたらまずコップ1杯の水を飲むと決めておきましょう。
運動・入浴の前後:汗で失う水分を早めに補う
運動中や入浴中は、汗で水分が失われます。前後にコップ1杯を目安に、汗で失う分を早めに補いましょう。
お酒を飲むとき:お酒と一緒に水も飲む
環境省は、飲酒中あるいはその後も、水分補給を心がけたいタイミングに挙げています。お酒は水分補給の代わりにはならないため、お酒とは別にコップの水を用意し、合間に飲むようにしましょう。
寝る前:枕元に水を置いて少しずつ
環境省は、寝る前の水分補給に加えて、枕元に水を置いて寝ることも重要だとしています。夜中のトイレが気になる方は、一度にたくさん飲まず、数口ずつにするなどの工夫をしてみましょう。
寝る前の水の飲み方は、まとめの関連記事で詳しく紹介しています。
朝の水の習慣については、関連記事「朝に水を飲む習慣と上手な飲み方」で詳しく解説しています。
毎日飲む水の選び方:水道水・天然水・RO水・海洋深層水を比較
水を飲む習慣を続けるなら、飲み口や品質の基準など、「どんな水を飲むか」にも目を向けてみましょう。ここでは身近な水のカテゴリを、原水・採水環境、硬度(飲み口)、品質の基準、入手性・保存性の4つの軸で整理します。
| 種類 | 原水・採水環境 | 硬度(飲み口) | 品質の基準 | 入手性・保存性 |
| 水道水 | 河川・湖沼・地下水などを浄水処理した水 | 地域によって異なる(水質基準は300mg/L以下) | 水道法に基づく水質基準(52項目) | 蛇口からすぐ使える |
| 天然水(ナチュラルミネラルウォーター) | 特定の水源から採水した地下水 | 採水地によって軟水から硬水まで幅広い | 食品衛生法に基づく清涼飲料水の規格 | 市販品が多く、容器入りで買い置きしやすい |
| RO水(純水) | 水道水などを逆浸透膜(RO膜)でろ過した水 | ミネラル分をほぼ取り除くため、硬度はごく低い | 容器入りの製品は食品衛生法に基づく清涼飲料水の規格 | ウォーターサーバーや容器入りの製品で利用されている |
| 海洋深層水 | 深い海から汲み上げた海水を脱塩処理した水 | 製品によって異なる | 食品衛生法に基づく清涼飲料水の規格 | 市販の海洋深層水飲料として容器入りで流通している |
※水道水の成分は地域、及び時期により変動いたします。容器入りの水の硬度は、製品ごとの表示をご確認ください。
水は、硬度の違いで飲み口が変わります。硬度はカルシウムやマグネシウムの量の目安で、一般に硬度の低い軟水はクセが少なくやわらかい飲み口、硬度の高い硬水はしっかりとした飲みごたえがあるとされています。毎日たくさん飲むなら、自分が飲みやすいと感じる硬度を選ぶと続けやすいでしょう。
どの水にもそれぞれの特徴があり、用途や好みによって適した水は異なります。場面に合わせて使い分けるのもひとつの方法です。
海洋深層水という選択肢
海洋深層水とは、一般的には水深200〜300mよりも深いところにある海水のことを指します。静岡県は、海洋深層水の特徴として清浄性や低温安定性などを挙げています。
海洋深層水の原水には、海水と同程度のおおむね3.4%前後の塩分が含まれていますが、市販の海洋深層水飲料は、逆浸透膜や電気透析などの脱塩処理を経て、食品衛生法に基づく清涼飲料水の規格に適合した状態で流通しています。
例えば、海洋深層水100%ボトルドウォーター「Body Friendly Water」は、静岡県伊東市の赤沢沖・水深800mから採水した海洋深層水を使用した、硬度40mg/Lの軟水です。クセがなくやわらかい飲み口なので、毎日こまめに飲む水としても取り入れやすいのが特徴です。
栄養成分は100mlあたり、ナトリウム6.7mg、カルシウム0.25mg、マグネシウム0.78mg、カリウム0.29mg。製造は、FSSC22000及びISO22000の認証を取得した工場で行われています。賞味期限は未開封で製造日から2年なので、買い置きもしやすい水です。
※栄養成分表示(100ml当たり)。自社分析結果。
海洋深層水の特徴や研究でわかっていることは、関連記事「海洋深層水の効果とは?ミネラルの働きと研究でわかっていることを解説」で詳しく解説しています。
よくある疑問
水を飲む効果について、気になりやすいポイントをまとめました。
水を飲む効果はいつから感じられますか?
水を飲むことの意味は、毎日失われる水分を補い、体の働きを保つことです。そのため「何日で変わる」と期間で区切れるものではありません。だからこそ、特別なことをするのではなく、毎日の習慣として続けることが大切です。
1日2リットル飲まないと意味がないのですか?
環境省が示す成人男性の安静時の目安では、1日に飲み水でとる水分は約1.2Lで、食事からも約1.0Lの水分をとっています。本記事で参照した公的情報では、「飲み水で1日2L」という一律の基準は示されていません。必要な量は体格や活動量、季節によって変わります。
お茶やコーヒーでも水と同じですか?
麦茶などカフェインを含まないお茶は、日常の水分補給に取り入れやすい飲み物です。一方、環境省は、アルコールや多量のカフェインを含む飲み物は水分補給に適さないとしています。水を基本に、ほかの飲み物を上手に組み合わせましょう。
水道水を飲んでも大丈夫ですか?
日本の水道水は、水道法に基づく水質基準(52項目)に適合するよう求められています。水道水も容器入りの水も、好みや用途に合わせて選べば問題ありません。
海洋深層水は海の水なので塩辛くないですか?
海洋深層水の原水には、海水と同程度のおおむね3.4%前後の塩分が含まれていますが、市販の海洋深層水飲料は、逆浸透膜や電気透析などの脱塩処理を経て、食品衛生法に基づく清涼飲料水の規格に適合した状態で流通しています。
脱塩の仕組みについては、関連記事「海洋深層水に塩分はある?脱塩の仕組み・安全性・食塩相当量を解説」で詳しく解説しています。
まとめ:水を飲む習慣は、体の働きを支える毎日の土台
水を飲む効果は、体の水分を保ち、体の働きを支えることにあります。最後にポイントをおさらいしましょう。
- 体重の約60%は水分で、1日に約2.5Lの水分が入れ替わっている
- 水分が足りなくなると、のどの渇きなどのサインが出て、熱中症などのリスク要因にもなる
- 美容や体型への断定的な情報は、出典を確かめてから判断する
- のどが渇く前に・少しずつ・飲みやすい温度で・タイミングを決めて飲む
寝る前の水の飲み方は、関連記事「寝る前に水を飲むときのポイント」で詳しく解説しています。毎日のコップ1杯を積み重ねて、無理なく続けていきましょう。
初めての方も安心。単品購入・定期便のどちらも選べます。
- 水深800mから採水した海洋深層水
- 80種類以上のミネラル
- FSSC22000認証取得の安心品質
