冬の水分補給のコツ|冬でも脱水になる理由と1日の量・タイミング

「夏ほど汗をかかないから、冬はあまり水を飲んでいない」。そんな自覚はありませんか。実は冬も、暖房の効いた室内の乾燥や呼吸によって、体からは目に見えない形で水分が出ていきます。しかも寒い季節はのどの渇きを感じにくく、気づかないうちに飲む量が減りがちです。

冬の水分補給の基本は、「1日に飲む量の目安」と「飲むタイミング」をあらかじめ決めて、少しずつこまめに飲むこと。冷たい水が苦手なら常温の水や白湯にするなど、飲み方を工夫すれば無理なく続けられます。

この記事では、冬でも脱水が起こる理由から、1日の量の目安、生活の流れに合わせたタイミング、トイレが気になる人の飲み方のコツ、飲み物の選び方までを、環境省や厚生労働省などの公的な情報をもとに解説します。

冬でも脱水は起こる?水分が失われやすい3つの理由

結論からいうと、冬でも脱水は起こり得ます。汗をかく量が少なくても体からは毎日水分が出ていき、それを補う量が足りなければ、体の水分は不足していきます。

環境省の「健康のため水を飲もう」推進運動では、体の中の水分が不足すると、熱中症や脳梗塞、心筋梗塞など、さまざまな健康障害のリスク要因になるとしています。季節を問わず、水分補給を意識しておくことが大切です。

出典:「健康のため水を飲もう」推進運動(環境省)

冬に水分が不足しやすい理由は、主に次の3つです。

暖房と空気の乾燥で「見えない水分」が出ていく

人の体からは、尿や便だけでなく、呼吸や皮膚からも水分が出ていきます。汗をかいている自覚がなくても、呼吸や皮膚から少しずつ水分が蒸発していく現象は「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」と呼ばれます。

環境省が示す、成人男性が比較的安静にしていたときの水収支では、1日に出ていく水分は約2.5L。内訳は尿・便で約1.6L、呼吸や汗で約0.9Lとされています。

出典:「健康のため水を飲もう」推進運動(環境省)

冬は外の空気が乾燥しやすく、暖房の効いた室内はさらに乾きやすい環境です。汗をかかない季節でも、こうした「見えない水分」は出ていっていることを意識しておきましょう。

寒いとのどの渇きを感じにくく、飲む量が減りやすい

夏のように汗をかいて「のどが渇いた」と感じる場面が少ないため、冬は飲み物に手が伸びる回数そのものが減りがちです。「冷たい飲み物は体が冷えそう」「飲むとトイレが近くなる」と、あえて控えている人もいるかもしれません。

環境省は、のどの渇きは脱水が始まっている証拠であり、渇きを感じる前に水分をとることが大事だとしています。のどの渇きに頼りにくい冬こそ、「渇いたら飲む」ではなく「時間を決めて飲む」に切り替えるのがポイントです。トイレが気になる人の飲み方は、後半の「飲み方のコツ」で紹介します。

出典:「健康のため水を飲もう」推進運動(環境省)

年末年始は飲酒や外出で水分補給がおろそかになりやすい

冬は忘年会や新年会などお酒を飲む機会が増え、帰省や初詣、買い物など外出の予定も重なりやすい季節です。生活のリズムがいつもと変わると、普段の水分補給の習慣も崩れやすくなります。

お酒は水分補給の代わりにはならない点も含めて、飲み物の選び方は後半で詳しく解説します。

冬の脱水サインが気になるときは

水分不足のサインは、自分では気づきにくいことがあります。どのようなサインがあるのか、どうやって確かめればよいのかは、関連記事「隠れ脱水とは?気づくためのチェックポイントと今日からできる対策」で詳しく解説しています。

体調に異変を感じたときは

本記事は冬の水分補給に関する一般的な生活情報の提供を目的としており、医学的な診断・助言を行うものではありません。めまいや強いだるさなど体調に異変がある場合や、水分がとれない場合は、早めに医療機関に相談してください。

冬の水分補給、1日の量の目安は?

冬の水分補給は、「出ていく量を、食事と飲み物で補う」と考えると目安がつかみやすくなります。環境省が示す1日の水分の出入りは、次のとおりです。

区分 内訳 1日の量の目安
出ていく水分 尿・便 約1.6L
出ていく水分 呼吸や汗 約0.9L
とり入れる水分 食事 約1.0L
とり入れる水分 体内でつくられる水 約0.3L
とり入れる水分 飲み水 約1.2L

※成人男性が比較的安静にしていたときの水収支。出ていく水分・とり入れる水分とも合計約2.5L。

出典:「健康のため水を飲もう」推進運動(環境省)

1日に出ていく約2.5Lのうち、食事から約1.0L、体内でつくられる水(食べたものが体の中で代謝されるときに生じる水)から約0.3Lがまかなわれ、残りの約1.2Lを飲み水で補う計算です。コップ1杯を約200mlとすると、1日6杯程度が目安になります。

冬は汗をかく量が少ないぶん「そんなに飲まなくても大丈夫」と思いがちですが、呼吸や汗で出ていく水分はゼロにはなりません。環境省も、多くの人は水分の摂取量が不足気味で、平均的にはコップの水をあと2杯飲めば、一日に必要な水の量をおおむね確保できるとしています。まずは「飲み水でコップ6杯程度」を1日の目安にしてみましょう。

※腎臓や心臓の病気の治療中などで、医師から水分のとり方について指示を受けている場合は、その指示に従ってください。

体重や活動量に合わせた量の考え方は、関連記事「水分補給の目安はどれくらい?1日の量・回数・タイミングを解説」で詳しく解説しています。

冬の水分補給は「タイミング」を決めると続けやすい

のどの渇きを感じにくい冬は、「いつ飲むか」を先に決めておくと習慣にしやすくなります。環境省は、寝る前、起床時、スポーツ中及びその前後、入浴の前後、そしてのどが渇く前に水分補給を心がけることが重要だとしています。飲酒中やその後に水分をとること、枕元に水分を置いて就寝することも挙げられています。

出典:「健康のため水を飲もう」推進運動(環境省)

これを冬の1日の流れに当てはめると、次のようなイメージです。

時間帯 飲み方の例 ポイント
起床時 常温の水や白湯をコップ1杯 寝ている間に出ていった水分を補う
午前 デスクや台所で数口ずつ 暖房の効いた室内では時間を決めて飲む
昼食 食事と一緒にコップ1杯 汁物からも水分をとれる
午後 休憩や家事の区切りに数口ずつ カフェイン飲料が続いたら水やノンカフェインのお茶に
夕食 食事と一緒にコップ1杯 お酒を飲む日は水も一緒に用意する
入浴の前後 入浴前と入浴後にコップ1杯ずつ 環境省が挙げる水分補給のタイミング
就寝前 少し前にコップ半分〜1杯 トイレが気になる人は量を控えめに

※量や時間は一例です。体調や生活リズムに合わせて調整してください。

起床時:寝ている間に失った水分をコップ1杯で

寝ている間も、呼吸や皮膚から水分は出ていきます。朝は、目覚めたらまずコップ1杯の水分補給から始めましょう。環境省の推進運動でも「目覚めの一杯、寝る前の一杯。」が合言葉として掲げられています。

冬の朝に冷たい水がつらい場合は、常温の水や白湯にするなど、飲みやすい温度に調整するのがおすすめです。温度の工夫は、後半の「飲み方のコツ」で詳しく紹介します。

日中:暖房の効いた室内では時間を決めて少しずつ

暖房の効いた室内で過ごす日中は、気づくと何時間も飲んでいなかった、ということが起こりがちです。デスクや台所の手の届く場所にマグカップや水筒を置いておく、例えば1〜2時間おきを目安に数口ずつ飲むなど、時間や場所で「飲むきっかけ」をつくるのがコツです。

会議が終わったとき、家事がひと区切りついたときなど、行動の区切りに合わせて飲むと忘れにくくなります。

入浴の前後:冬の入浴時こそコップ1杯を

入浴の前後も、環境省が水分補給を呼びかけているタイミングです。湯船にゆっくりつかりたくなる冬は、入浴前と入浴後にコップ1杯ずつを習慣にしましょう。

また、冬の入浴について、消費者庁は次のような点に注意するよう呼びかけています。

  • 入浴前に脱衣所や浴室を暖める
  • 湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安にする
  • 浴槽から急に立ち上がらない
  • 食後すぐの入浴や、アルコールが抜けていない状態での入浴は控える

出典:みんなで知ろう、防ごう、高齢者の事故(消費者庁)

寝る前:トイレが気になる人は量を控えめに

寝る前のコップ1杯も、環境省が挙げるタイミングのひとつです。一方で、「夜中にトイレで目が覚めるのが気になる」という人も多いでしょう。

その場合は、一度にたくさん飲むのではなく、就寝の直前ではなく少し前に、コップ半分〜1杯程度を数口に分けて飲むなど、量とタイミングを調整してみてください。枕元に水を置いておけば、夜中や起床時にのどが渇いたときにもすぐ飲めます。

入浴後に何を飲むとよいかは、関連記事「お風呂上がりの水分補給はなぜ大切?飲むタイミングとおすすめの飲み物」で詳しく紹介しています。

冬の水分補給をラクにする飲み方のコツ

冬の水分補給には、「冷たいから飲みたくない」「トイレが近くなる」という冬ならではのハードルがあります。温度・量・食事・環境の4つの工夫で、無理なく続けられる飲み方にしていきましょう。

常温の水や白湯で「飲みやすい温度」にする

冷たい水が苦手な冬は、常温の水や白湯にすると飲みやすくなります。白湯は、沸かしたお湯を飲みやすい温度まで冷ましたものです。熱すぎるとやけどのおそれがあるため、少しずつ口にできるくらいの温度を目安にしましょう。

白湯の作り方の手順や温度の目安は、関連記事「白湯の正しい作り方とは?やかん・電子レンジ別の手順と温度の目安」で紹介しています。

一度にたくさん飲まず、少量をこまめに

水分補給は、一度にたくさん飲むよりも、数口ずつ回数を分けて飲むほうが続けやすくなります。コップ1杯を何回かに分け、1回あたりは数口にとどめると、仕事や家事の合間にも取り入れやすいでしょう。

トイレが気になるからと水分を控えすぎるのではなく、「少量を、のどが渇く前に、こまめに」を合言葉にするのがおすすめです。

汁物・鍋など食事からも水分をとる

味噌汁やスープ、鍋料理など、冬の食事は温かい汁物から水分をとりやすいのも特徴です。環境省の水収支でも、1日に食事から約1.0Lの水分をとる計算になっています。

ただし、汁物は塩分も一緒にとることになるため、飲みすぎには気をつけましょう。汁物は飲み物での水分補給の「代わり」ではなく、「プラス」として考えるのがおすすめです。

加湿して「失う水分」を減らす

水分補給とあわせて考えたいのが、室内の乾燥対策です。厚生労働省は、急性呼吸器感染症の予防策のひとつとして、特に乾燥しやすい室内では、加湿器などを使って適切な湿度(50〜60%)を保つことも効果的だとしています。

出典:令和7年度 急性呼吸器感染症(ARI)総合対策に関するQ&A(厚生労働省)

加湿器を使う、洗濯物を室内に干すなどして湿度を保ち、湿度計で室内の状態を確認しておくと安心です。「飲んで補う」と「乾燥を防ぐ」をセットにして、冬の室内環境を整えましょう。

冬の水分補給に向いている飲み物・注意したい飲み物

冬の水分補給の基本は、水・白湯・麦茶などのノンカフェインの飲み物です。コーヒーや緑茶などのカフェイン飲料は量と時間帯に気を配り、お酒は水分補給の代わりにはならないと考えておきましょう。

水・白湯・麦茶などは日常の水分補給に取り入れやすい

水や白湯、麦茶などのカフェインを含まない飲み物は、時間帯を問わず取り入れやすいのが特徴です。特に水や白湯は0kcalなので、1日に何杯も飲む水分補給のベースにしやすい飲み物です。麦茶は温めてホットで飲むと、冬でも飲みやすくなります。

コーヒー・緑茶などカフェイン飲料は量と時間帯に注意

コーヒーや緑茶、紅茶などにはカフェインが含まれます。農林水産省は、日本では明確な基準や具体的な摂取量の目安は示していないものの、カフェインの過剰摂取には注意が必要だとしています。また、環境省は、アルコールや多量のカフェインを含む飲料は尿の量を増やすため、水分補給としては適さないとしています。

出典:カフェインの過剰摂取について(農林水産省)

出典:「健康のため水を飲もう」推進運動(環境省)

好きなコーヒーやお茶を我慢する必要はありませんが、杯数がかさむ日は水やノンカフェインのお茶を組み合わせる、夕方以降はノンカフェインに切り替えるなど、量と時間帯を意識するとよいでしょう。

お酒は水分補給の代わりにならない

忘年会や新年会でお酒を飲む機会が増える冬ですが、前述のとおり、環境省はアルコールを含む飲料は水分補給としては適さないとしています。一方で、飲酒中やその後に水分をとることが重要だとも呼びかけています。

お酒を飲む日は、お酒とは別に水を用意し、合間に水を飲むことを意識しましょう。また、消費者庁はアルコールが抜けていない状態での入浴は控えるよう呼びかけています。飲み会のあとの入浴にも注意が必要です。

体が冷えやすい季節の温かい飲み物の選び方は、関連記事「冷え対策におすすめの飲み物は?選び方のポイントと避けたい飲み方」で詳しく紹介しています。

家族で気をつけたい冬の水分補給(高齢者・子ども)

自分だけでなく、家族の水分補給にも目を向けてみましょう。ここでは、高齢の家族と子どもについて、冬に意識したいポイントを紹介します。

高齢の家族:高齢になると、のどの渇きを感じにくくなるといわれています。トイレの回数を気にして水分を控えてしまうこともあるため、「食事のとき」「おやつのとき」「入浴の前後」など飲む時間を決めておく、家族が声をかけるといった工夫が役立ちます。

子ども:子どもは遊びや勉強に夢中になると、飲むのを忘れてしまいがちです。食事やおやつの時間に飲み物を添える、外出時は水筒を持たせるなど、飲むきっかけを生活の中に組み込んであげましょう。

持病がある場合や、医師から水分のとり方について指示を受けている場合は、その指示に従ってください。高齢の家族の1日の目安や、なかなか飲んでくれないときの工夫は、関連記事「高齢者の水分補給|1日の目安と飲まない方への工夫・声かけのコツ」で詳しく解説しています。

毎日の水分補給に使う水の選び方:水道水・天然水・RO水・海洋深層水を比較

冬は、常温の水や白湯で水を飲む機会が増えます。冷たい水に比べて、水そのものの味や飲み口に気づきやすくなるのもこの季節です。毎日飲む水を選ぶときは、どんな種類の水があり、どのような違いがあるのかを知っておくと選びやすくなります。

ここでは、身近な水のカテゴリを、原水・採水環境、硬度(飲み口)、品質の基準、入手性・保存性の4つの軸で整理します。

種類 原水・採水環境 硬度(飲み口) 品質の基準 入手性・保存性
水道水 河川・湖沼・地下水などを浄水処理した水 地域によって異なる(水質基準は300mg/L以下) 水道法に基づく水質基準(52項目) 蛇口からすぐ使える
天然水(ナチュラルミネラルウォーター) 特定の水源から採水した地下水 採水地によって軟水から硬水まで幅広い 食品衛生法に基づく清涼飲料水の規格 市販品が多く、容器入りで買い置きしやすい
RO水(純水) 水道水などを逆浸透膜(RO膜)でろ過した水 ミネラル分をほぼ取り除くため、硬度はごく低い 容器入りの製品は食品衛生法に基づく清涼飲料水の規格 ウォーターサーバーや容器入りの製品で利用されている
海洋深層水 深い海から汲み上げた海水を脱塩処理した水 製品によって異なる 食品衛生法に基づく清涼飲料水の規格 市販の海洋深層水飲料として容器入りで流通している

出典:水質基準項目と基準値(52項目)(環境省)

※水道水の成分は地域、及び時期により変動いたします。容器入りの水の硬度は、製品ごとの表示をご確認ください。

水は、硬度の違いで飲み口が変わります。硬度はカルシウムやマグネシウムの量の目安で、一般に硬度の低い軟水はクセが少なくやわらかい飲み口、硬度の高い硬水はしっかりとした飲みごたえがあるとされています。白湯やお茶にして毎日飲むなら、クセの少ない軟水を選ぶと続けやすいでしょう。

どの水にもそれぞれの特徴があり、用途や好みによって適した水は異なります。普段は水道水を沸かして白湯にし、持ち歩きや買い置きには容器入りの水を使うなど、場面に合わせて使い分けるのもひとつの方法です。

海洋深層水という選択肢

海洋深層水とは、一般に、太陽の光がほとんど届かない深さの海から汲み上げた海水を指し、表層の海水と比べて低温で安定しているとされています。海洋深層水の研究や利用については、学術団体の海洋深層水利用学会が情報を発信しています。

参考:海洋深層水利用学会

海洋深層水の原水には、海水と同程度のおおむね3.4%前後の塩分が含まれていますが、市販の海洋深層水飲料は、逆浸透膜や電気透析などの脱塩処理を経て、食品衛生法に基づく清涼飲料水の規格に適合した状態で流通しています。

例えば、海洋深層水100%ボトルドウォーター「Body Friendly Water」は、静岡県伊東市の赤沢沖・水深800mから採水した海洋深層水を使用した、硬度40mg/Lの軟水です。クセがなくやわらかい飲み口なので、常温の水としても、白湯にしても飲みやすいのが特徴です。

栄養成分は100mlあたり、ナトリウム6.7mg、カルシウム0.25mg、マグネシウム0.78mg、カリウム0.29mg。製造は、FSSC22000及びISO22000の認証を取得した工場で行われています。賞味期限は未開封で製造日から2年なので、寒くて買い物に出るのがおっくうになりがちな冬場の買い置きにも向いています。

※栄養成分表示(100ml当たり)。自社分析結果。

海洋深層水の特徴や研究でわかっていることは、関連記事「海洋深層水の効果とは?ミネラルの働きと研究でわかっていることを解説」で詳しく解説しています。

よくある疑問

冬の水分補給について、気になりやすいポイントをまとめました。

冬に冷たい水を飲んでも大丈夫ですか?

体調や好みに合わせて、飲みやすい温度で飲んでかまいません。大切なのは、1日に必要な量をこまめにとることです。冷たい水が苦手で飲む量が減ってしまう場合は、常温の水や白湯にして、無理なく量を確保しましょう。

トイレが近くなるので、冬は水分を控えてもいいですか?

水分を控えすぎると、体の水分が不足しやすくなります。一度にたくさん飲まずに数口ずつこまめに飲む、夜中のトイレが気になる場合は就寝の直前ではなく少し前に控えめに飲むなど、飲み方を工夫してみましょう。トイレの回数が極端に多いなど気になる症状がある場合は、医療機関に相談してください。

水分補給で風邪を予防できますか?

水分補給だけで風邪を防げるとはいえません。厚生労働省は、急性呼吸器感染症の一般的な予防策として、流水・石鹸による手洗い、加湿器などで適切な湿度(50〜60%)を保つこと、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を挙げています。水分補給は、こうした毎日の体調管理の基本のひとつとして続けましょう。

出典:令和7年度 急性呼吸器感染症(ARI)総合対策に関するQ&A(厚生労働省)

冬もスポーツドリンクや経口補水液を飲んだほうがいいですか?

日常の水分補給は、水や麦茶などのノンカフェインの飲み物を基本にするとよいでしょう。環境省は、砂糖や塩分などの濃度が高いと吸収までの時間が長くなる点に注意が必要だとしています。スポーツドリンクなどには糖分を含むものも多いため、日常的にたくさん飲む場合は栄養成分表示を確認しましょう。下痢や嘔吐、発熱などで体調を崩しているときの水分補給については、医師や薬剤師に相談してください。

海洋深層水は海の水なので塩辛くないですか?

海洋深層水の原水には、海水と同程度のおおむね3.4%前後の塩分が含まれていますが、市販の海洋深層水飲料は、逆浸透膜や電気透析などの脱塩処理を経て、食品衛生法に基づく清涼飲料水の規格に適合した状態で流通しています。

脱塩の仕組みについては、関連記事「海洋深層水に塩分はある?脱塩の仕組み・安全性・食塩相当量を解説」で詳しく解説しています。

まとめ:冬の水分補給は「量の目安×タイミング×飲み方」で習慣に

冬は汗をかく量が少なくても、呼吸や皮膚から水分が出ていき、のどの渇きも感じにくい季節です。最後にポイントをおさらいしましょう。

  • 冬でも脱水は起こり得る。暖房の効いた乾燥した室内では「見えない水分」が出ていく
  • 1日に出ていく水分は約2.5L。飲み水では約1.2L(コップ6杯程度)が目安
  • 起床時・入浴の前後・寝る前など、飲むタイミングを決めて少しずつこまめに飲む
  • 冷たい水が苦手なら常温の水や白湯に。加湿で室内の乾燥対策もあわせて行う
  • カフェイン飲料は量と時間帯に注意。お酒は水分補給の代わりにならない

水分補給の基本をもっと知りたい方は、関連記事「水分補給の完全ガイド|1日の目安・タイミング・シーン別の飲み方まで」もあわせてご覧ください。毎日のコップ1杯を積み重ねて、冬を心地よく過ごしましょう。