温泉水の効果とは?温泉法の適応症・飲用の注意までわかりやすく解説

「温泉水は体にいい」とよく聞きますが、その「効果」が公的にどう扱われているかは、意外と知られていません。実は温泉水の効果には、①温泉地での浴用・飲用(温泉法に基づく適応症という公的制度)と、②市販のペットボトル温泉水(清涼飲料水であり、効能は表示できない)という、まったく別の2つの文脈があります。この2つの混同が、温泉水をめぐる誤解のもとです。本記事では、環境省の公的情報をもとに、温泉水の定義から適応症・禁忌症のしくみ、市販の飲む温泉水との違い、選び方までを一つずつ整理します。

温泉水とは?温泉法による定義

まず「温泉水」の正体からです。日本では、何が温泉かは法律(温泉法)で明確に定義されています。

温泉の定義(温度または成分の基準)

温泉とは、地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、別表に掲げる温度又は物質を有するものをいう。

出典:温泉法第2条(栃木県「温泉利用に当たっての禁忌症、適応症、温泉の正しい利用方法について」)

ポイントは、源泉から採取されるときの温度が25℃以上であるか、または定められた物質を規定量以上含んでいるか、のいずれかを満たせば「温泉」になるという点です。つまり温泉水とは、こうした温泉法上の温泉に由来する水のことを指します。冷たい源泉でも、成分の条件を満たせば温泉です。

「療養泉」と泉質の分類

温泉のうち、特に治療の目的に供しうるものは「療養泉」と呼ばれ、含まれる成分によって単純温泉・塩化物泉・炭酸水素塩泉・硫黄泉などの泉質に分類されます。後述する「適応症」が定められるのは、この療養泉です。泉質ごとに成分や性質が異なるため、「温泉水」とひとことで言っても、その中身は源泉ごとに大きく違います。

温泉の「効果」は制度としてどう扱われているか(適応症・禁忌症)

「温泉の効果」という言葉に、公的な裏付けを与えているのが「適応症」と「禁忌症」の制度です。これは環境省が温泉法に基づいて定めているもので、2014年には日本温泉気候物理医学会の協力のもと、最新の医学的知見を踏まえた改訂が行われました。

適応症とは

適応症とは、温泉の浴用や飲用によって症状の改善が期待できるとされる病気・症状のことです。すべての療養泉に共通する「一般的適応症」と、泉質ごとに定められる「泉質別適応症」があります。温泉地の掲示板で見かける「神経痛・筋肉痛・…」といった表記は、この制度に基づくものです。大切なのは、適応症はあくまで温泉地での温泉利用(浴用・飲泉)を前提とした制度であり、「その温泉の水を持ち帰って飲めば同じ効果がある」ことを意味するものではない、という点です。

禁忌症とは

「1回の温泉入浴又は飲用でも有害事象を生ずる危険性がある病気・病態」のこと。

出典:環境省「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」(一般社団法人日本温泉気候物理医学会 監修)

一方の禁忌症は、温泉利用がかえって体に悪影響を及ぼすおそれのある病気・病態のことです。温泉には「効果が期待できる面」と「注意すべき面」の両方があり、環境省はその両方を制度として整理しています。持病のある方は、医師に相談したうえで温泉を利用することがすすめられています。

「効果」は万能ではない

このように、温泉の効果は公的制度として一定の裏付けを持つ一方で、「どんな温泉でも」「誰にでも」「飲めば必ず」効くというものではありません。泉質・利用方法・体質によって向き不向きがあり、環境省の通達でも、温泉の利用はできる限り医師の適切な指導のもとで行うことが望ましいとされています(参考:環境省「温泉の利用基準について」)。

「飲む温泉水」には2つの意味がある

ここからが、検索で調べてもわかりにくい核心部分です。「温泉水を飲む」には、制度上まったく異なる2つの意味があります。

①温泉地での「飲泉」

1つめは、温泉地の飲泉場で源泉を飲む「飲泉」です。飲泉は都道府県等の許可を受けた飲用場所でのみ行えるもので、飲用許容量や注意事項の掲示が義務付けられています。適応症・禁忌症の制度が直接関わるのはこちらです。詳しくは 温泉水は飲める?飲む温泉水の種類と注意点 で解説しています。

②市販のペットボトル温泉水

2つめは、スーパーや通販で買えるペットボトルの温泉水です。こちらは食品衛生法に基づく清涼飲料水として流通している「飲み物」であり、医薬品ではないため、特定の病気や症状への効能を表示することはできません。ラベルの原材料名には「水(温泉水)」と表記され、これは農林水産省のガイドラインが定める原水の種類の一つです。原水による水の分類は 鉱水とは?軟水・硬水との違い で詳しく解説しています。

つまり、市販の温泉水を選ぶときに「適応症」を期待するのは制度の取り違えです。市販品はあくまで、成分や味わいに個性のある飲用水として選ぶのが正しい向き合い方です。飲用時の注意点は 温泉水を飲むデメリットは? にまとめています。

温泉水の成分と性質(硬度・pH)

市販の温泉水の中身は、源泉の泉質によってさまざまです。カルシウム・マグネシウムの量(硬度)も、酸性・アルカリ性の度合い(pH)も、製品ごとに異なります。市販の飲む温泉水にはアルカリ性・軟水をうたう製品が目立ちますが、「温泉水だから軟水」「温泉水だからアルカリ性」と決まっているわけではありません。必ずラベルの数値を確認しましょう。硬度とpHの関係は 温泉水は軟水?硬水?軟水・硬水とpHの違い で詳しく解説しています。

市販の温泉水の選び方

市販のボトル温泉水を選ぶときの軸は、一般の水選びと同じです。第一に硬度(飲みやすさ・料理との相性)、第二にpH(水の性質)、第三に成分表示と価格・続けやすさ。料理に使うなら 温泉水は料理に使える? も参考にしてください。

また、温泉水は数ある水カテゴリの一つにすぎません。水道水・天然水・RO水・海洋深層水など、原水や処理方法の異なる水にはそれぞれ特徴があります。カテゴリごとの客観的な比較は 軟水のミネラルウォーターとは の比較表で整理しています。

温泉地生まれの水という選択肢|Body Friendly Water

水を「生まれた場所」で選ぶなら、温泉水以外にもユニークな選択肢があります。「Body Friendly Water」は、温泉地である静岡県・赤沢温泉郷で製造される、海洋深層水由来の飲料水です。温泉水ではありませんが、伊豆赤沢沖の水深800mから汲み上げた海洋深層水を原料とし、硬度40mg/L・pH6.2のまろやかな軟水に仕上げています。

品質面では、FSSC22000及びISO22000を取得した自社工場で、取水から充填まで一貫して製造。脱塩などの処理を行っているため、表示上は海洋深層水100%のボトルドウォーター(軟水)にあたります。深海由来のミネラルバランスを持つ水を毎日の1本にしたい方に向いています。

※海洋深層水には80種類以上の元素・ミネラルが含まれることが科学的に確認されており、弊社はその海洋深層水を使用しています。

よくある質問(FAQ)

温泉水は毎日飲んでもいい?

市販のボトル温泉水は清涼飲料水なので、日常の水分補給に使えます。ただし成分は製品ごとに異なるため、ラベルの表示を確認してください。温泉地の飲泉については、飲用場所に掲示された飲用許容量や注意事項に従いましょう。

温泉水と天然水・ミネラルウォーターの違いは?

温泉水は「原水の由来(温泉法上の温泉)」による呼び方、ミネラルウォーター類は「品名(処理方法)」による分類で、軸が異なります。詳しくは 温泉水とミネラルウォーターの違い で解説しています。

温泉水はアルカリ性?

アルカリ性の温泉水は多くありますが、すべての温泉水がアルカリ性というわけではありません。源泉によって酸性〜アルカリ性まで幅があります。詳しくは 温泉水は軟水?硬水? をご覧ください。

まとめ:温泉水の「効果」は2つの文脈を分けて理解する

温泉水の効果は、温泉地での浴用・飲泉に関する公的制度(適応症・禁忌症)と、市販の清涼飲料水としてのボトル温泉水という、2つの文脈を分けて理解するのが出発点です。市販品に医薬品的な効能を期待するのではなく、硬度・pH・成分といった客観的な軸で、自分の用途に合う水を選びましょう。水カテゴリ全体の比較は 軟水のミネラルウォーターとは でまとめています。温泉地・赤沢温泉郷で生まれる深海由来のまろやかな軟水を試してみたい方は、下記もご覧ください。

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  • 定期便の変更は、次回お届け予定日の10日前までに申請が必要です。
  • 持病をお持ちの方・治療中の方は、商品の選択にあたってかかりつけ医にご相談ください。